次期iPhone9と噂されている6.1インチLCDモデルが、simカードを2枚搭載可能なデュアルsim対応となる見込みとの情報が中国メディアの「Economic Daily News(EDN)」の報道で明らかになった。しかも、デュアルsim対応は中国モデルのみだと言うのだ。
一方、上位機種とみられるiPhone X S(仮)には、デュアルsimは導入されないとの噂もある。比較的安価なiPhone9で中国の爆発的買い替え、いわゆるスーパーサイクルを喚起する戦略のようだ。iPhoneは中国でもハイブランドとしての地位を確立しているため、安価な新型iPhoneは容易に受け入れられる環境は整っている。
ユニバーサルデザインで有名なAppleが、特定の国に対応するモデルを発表するのは、記憶に新しい2016年 iPhone7及び7plusで日本のフェリカに対応したこと。当時、私もついにiPhoneにお財布ケータイがやってきたと高揚したことを覚えており、今もiPhone7plusでsuicaや電子マネーサービスを利用している。
デュアルsim搭載スマホは、Huawei(中国)、Asus(台湾)、モトローラ(米)などですでに発売され、特に中国では人気がある。Appleの狙いは、iPhone9を入り口にAppleエコシステムであるApple Payなどの認知度を中国国内で高める狙いがあるかもしれない。
中国の決済システムは、アリペイ(アリババ)とウィーチャットペイ(テンセント)の2大ネット企業が占めていて、決済時は専用アプリで店側に設置されたバーコードを読み取るだけで決済できてしまう仕組みが主流だ。しかも、お店側もバーコードを貼るだけで良いため、導入コストもかからないなどの理由も普及に寄与している。Apple Payが導入コストをクリアし浸透するには、なかなかハードルが高そうだ。
デュアルsimは、通信会社にとってもメリットがあると私は考える。通信各社には各々強みがあるので、用途に応じてsimを切り替えられることで、潜在的な通信のロスが減り、より情報提供量が増える。特に格安simの台頭で、大手3社ではカバー出来なかった使用用途がますます増え、デュアルsimで切り替えて使いたいという消費者は中国だけでなく、日本でも多いのではないかと思う。
今後はsim情報の書き換えが可能な「e-sim」が世界的に普及が進むはずであるが、過渡期としてデュアルsimは一時的にスタンダードになる可能性を秘めている。中国でのデュアルsim iPhone成功がまずは指標となり、世界中にデュアルsim iPhoneが普及するかもしれない。
9月が楽しみなってきたが、iPhone7購入者は今年で2年が経つので、新型iPhoneに替えるべきか迷っている人も多いのではないだろうか。とりあえずiPhone9ピンクの画像を作ってみたので、新型iPhoneのイメージを想像をしてみよう。